障害者向けコラム

就労継続支援は週何日から通える?決まりに下限はない|B型は週3日以下が2割、A型は週5日が8割

就労継続支援(A型・B型)と就労移行支援は、週1日からでも通えます。国が決めているのは月の上限(22〜23日、2月は20〜21日)だけで、下限はありません。「週5日通えないと使えない」ということはなく、B型では週3日以下の人が5人に1人います。決めた日数どおりに通えない月があっても、B型なら通えた日の分だけの扱いで、それを理由に打ち切られることは通常ありません。週何日にするかはいまの体調で決めてよく、上限の中で増やす・減らすのに役所の手続きは要りません。

ただし、A型とB型では実際の通い方がかなり違います。国の調査(令和4年度、有効回答約1,900人)では、A型は週5日が78%で、週3日以下は4%しかいません。B型は週3日以下が22%、1日2〜4時間の人が4割で、「週2〜3日・1日2時間から」がふつうにある場です。週3日くらいから始めたいなら、まずB型を見るのが現実的です。この記事では、その根拠と、通えない日が続いたときにどうなるか、見学で何を聞けばいいかを書きます。

決まり:下限はなく、上限は月22〜23日

通い始めるときに市区町村から出る「受給者証」には、1か月に使える日数の上限(支給量)が書かれます。原則は、その月の日数から8日を引いた日数(22〜23日、2月は20〜21日)です。書かれるのは上限だけで、週1日でも週3日でも、この中なら自由です。「最低◯日」という決まりはどこにもありません(心身の状態が不安定であるなど、利用者の状態から市区町村が必要と判断した場合は、上限を超えて使うこともできます)。

日数の下限を決めた法令はありません。ただし、A型は雇用契約なので、週何日・1日何時間働くかは契約で決まります。B型と就労移行支援は、事業所の受け入れ方針と本人の希望で決まります。

実際は何日通っているか。A型は週5日が8割、B型は週3日以下が2割

国の調査で、利用者本人に「先月は、1週間のうち何日ぐらい、はたらきましたか?」と聞いた結果です。

週の日数就労継続支援A型就労継続支援B型就労移行支援
週1日ぐらい0.8%2.9%2.7%
週2日ぐらい1.2%7.1%4.4%
週3日ぐらい2.4%11.8%5.7%
週4日ぐらい8.2%13.2%8.1%
週5日ぐらい77.8%57.1%61.7%
週6日ぐらい7.6%4.9%6.1%
わからない2.0%2.9%11.3%

A型は雇用契約で働く場なので、週5〜6日がほとんどです。B型は週3〜4日の人が25%、週1〜2日の人が10%いて、通い方の幅がいちばん広いサービスです。

就労継続支援A型・B型・就労移行支援の利用者が週に何日通っているか。A型は週5日77.8%、週3日以下4.4%。B型は週5日57.1%、週3日以下21.8%、週1〜2日10.0%。就労移行支援は週5日61.7%。令和4年度の国の調査

1日何時間か。A型は4〜6時間、B型は2〜4時間の人も4割

1日の時間就労継続支援A型就労継続支援B型就労移行支援
2時間より短い0.8%7.0%4.5%
2〜4時間33.1%38.5%27.3%
4〜6時間53.4%42.3%43.3%
6〜8時間10.7%7.3%12.8%
わからない2.0%4.9%12.3%

A型でも1日6時間以上の人は1割で、半数は4〜6時間、3人に1人は2〜4時間です。ジョブリウムに載っているA型事業所の平均月給と平均時給から逆算しても、真ん中の事業所で月88時間(1日4.4時間を20日)で、同じ形です。B型は1日2時間未満の人も7%います。

A型:日数と時間は雇用契約で決まる

A型は事業所と雇用契約を結ぶので、週何日・1日何時間かは求人票と契約書に書かれ、時給制なら、給料は時給×働いた時間です。週5日・1日4時間なら月80時間前後で、計算しやすいように時給1,000円とすると月8万円です。週3日なら月48時間、4万8千円になります。

A型の事業所には、短い時間だけの人を受けにくい事情があります。A型の報酬は事業所ごとの評価点(スコア)と定員・職員配置で決まり、評価点のうち「労働時間」の項目は、利用者の1日の平均労働時間が長いほど高くなります(7時間以上で90点、2時間未満で5点)。実際、A型の利用者の6割超は1日4時間以上で(上の表)、スコアもそれを後押しする仕組みです。「最初は1日2時間から」という希望が通るかは事業所によります。求人票の「所定労働時間」と「週の日数」を見て、見学で「短い時間から始めて延ばした人はいますか」と聞くのが早道です。

週20時間以上(かつ31日以上の雇用見込み)の契約なら雇用保険に入り、一定期間(原則12か月以上)加入していれば、あとで辞めることになっても失業給付の対象になります。週5日・1日4時間なら入り、週3日・1日4時間(12時間)だと入りません(2028年10月からは週10時間以上に広がる予定です)。健康保険と厚生年金は週30時間以上が目安です(会社の規模などによっては週20時間以上でも入ります)。

B型:週1日・1日2時間からでも。工賃は事業所の工賃規程で決まる

B型は雇用契約がないので、週1日でも1日2時間でも、事業所が受け入れれば通えます。工賃は事業所の工賃規程で決まり、日数や時間で計算する事業所では通った分だけになります。休んでも解雇にはなりません。利用料は18歳以上なら本人と配偶者の所得で決まるので、本人(と配偶者)が住民税非課税なら0円で、親と同居していても親の収入は関係ありません。課税でも、通わなかった日の分はほぼかかりません。

B型でも、慣れたころに「1日4時間まで延ばしましょう」と言われることがあります。事業所に入る報酬が、利用者の平均工賃(体系によっては1日の利用時間)で決まる仕組みだからです。令和6年度の報酬改定で、平均工賃は1日あたりの平均利用者数を分母にして計算する式に変わり、通う日数が少ない人を受け入れても事業所が不利になりにくくなったので、「最初は週2日から」は通りやすく、1日の時間はその先で延ばす相談が来る、と思っておくと話が早くなります。仕組みの中身は、下の参考の「報酬算定構造」にあります。

就労移行支援:週5日が6割。訓練なので日数を増やしていく前提

就労移行支援は原則2年で一般の会社への就職を目指す訓練なので、週5日が61.7%です。ただし週3日以下の人も13%いて、最初は週2〜3日から始めて、生活のリズムができたら週5日に増やす、という使い方もあります。就職活動に入ると、企業の面接や実習で通えない日も出ます。

日数を増やす・減らすときの手続き

受給者証の「支給量」は上限なので、上限の中で日数を増やしたり減らしたりするのに市区町村の手続きは要りません。事業所(相談支援事業所がついている人はそこにも)に伝えて、計画を直してもらうだけです。上限を超えて使いたいときは、市区町村に支給量の変更を申請します。A型は雇用契約なので、日数や時間を変えるときは契約の変更になります。

体調で通えない日が続いたときは、B型と就労移行支援なら利用料は通えた日の分だけで(工賃も、日数や時間で計算する事業所なら同じ)、それを理由に打ち切られることは通常ありません。A型は欠勤の扱いになります。A型で長く休むときは、事業所に休職や時間短縮の相談をしてください。

見学で聞く3つのこと

  • 最初は週何日・1日何時間からか。「週2日・2時間から」と言われる事業所も、「週5日・4時間が基本」の事業所もあります
  • 延ばした人がいるか。週2日で始めて週5日になった人、2時間から4時間になった人が実際にいるかどうか
  • 休んだときの連絡と扱い。当日の朝に連絡すればよいのか、続いたときにどうなるのか

よくある質問

週1日でも受給者証は取れる?

取れます。日数が少ないことを理由に断られることは通常なく、受給者証に書かれる日数は上限なので、週1日しか使わなくても問題ありません。B型を新しく使う人は、令和7年10月から原則として先に就労選択支援(短い作業体験と面談)を受けます。週何日・1日何時間が合うかは、そこで一緒に整理できます(受けなくてよい人は就労選択支援の記事に)。

体調に波がある。決めた日数を守れないと、やめさせられる?

B型と就労移行支援は、通えなかった日の分の利用(と、日数や時間で計算する事業所では工賃)が減るだけで、それを理由に利用を打ち切られることは通常ありません(就労移行支援は、休んでいる間も原則2年の利用期間は進みます)。A型は雇用契約なので欠勤の扱いになります。続くときは、日数や時間を減らす契約に変えられないか、休職できるかを相談してください。見学のときに「休みが続いた人はどうしていますか」と聞いておくと、その事業所の考え方が分かります。

週何日から通うと、生活費として足りる?

A型で週5日・1日4時間なら、計算しやすいように時給1,000円とすると月8万円前後です。B型の工賃は全国平均で月24,141円ですが、これは月の工賃総額を1日あたりの平均利用者数で割った数字なので、開所日にほぼ毎日通った場合に近い額です。週3日なら単純にその6割ほどが目安で、ジョブリウム掲載のB型事業所の時間あたりの工賃は中央値250円なので、週3日・1日3時間(月36時間)なら9,000円ほどです。B型は工賃で生活費をまかなう場ではなく、(非課税なら)利用料0円で週3日通える場所ができる、と見たほうが実態に近いです。生活費は障害年金や家族との同居の有無で変わり、障害年金は働きながらでも受けられます。まだ申請していない人の手順は障害年金の記事に書きました。

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まとめ

  • 決まりの上では週1日からでも通える。上限は月の日数から8日を引いた日数(22〜23日、2月は20〜21日)
  • 実際は、A型は週5日が78%(週3日以下4%)、B型は週5日57%で週3日以下が22%、就労移行支援は週5日62%
  • 1日の時間は、A型は4〜6時間が半数、B型は2〜4時間と4〜6時間が4割ずつ
  • A型は雇用契約で日数と時間が決まり、利用者の6割超は1日4時間以上。週20時間以上で雇用保険(2028年10月からは週10時間以上)
  • B型は週1日・2時間からでも通える。慣れたころに延ばす相談をされることがある
  • 上限の中で増減するのに手続きは要らない。見学で「最初は週何日から」「延ばした人はいるか」「休んだときの扱い」を聞く

ここまでは、全国の話です

週2日から受けてくれるか、1日2時間から始められるかは、事業所ごとに違います。同じB型でも「週1日からどうぞ」というところと「週4日は来てほしい」というところがあります。事業所ページで分かるのは「サービス利用時間」と「仕事内容」の欄までで、「週2日からでいいか」は見学で聞く部分です。だから先に、通える範囲にどこがあるかを並べておきます。

就労継続支援の事業所を、まず家から通える範囲で数える

見学に受給者証は要りません。まず、ジョブリウムで市区町村か最寄り駅で絞って、家から通える範囲に何件あるかだけ見てください。気になった事業所があれば、電話か見学の申し込みのときに「最初は週何日から通えますか」「休んだときはどうなりますか」の2つを聞けば、自分の場合が分かります。

B型事業所を探す(18,706件)

A型事業所を探す(4,501件)

就労移行支援事業所を探す(1,825件)

参考

本記事は2026年9月時点の制度と公表資料にもとづいています。週の日数の割合は令和4年度の調査(有効回答A型747人・B型788人・就労移行支援407人)、1日の時間の割合は同じ調査(有効回答A型746人・B型782人・就労移行支援400人)の値で、月の労働時間の中央値88時間はジョブリウム掲載のA型事業所の平均賃金と平均時給から求めたもの、B型の時間あたりの工賃の中央値250円は、ジョブリウム掲載のB型事業所のうち生産活動の内容が公表されている12,509件で、時間工賃が50〜1,500円の範囲で公表されている6,828件の値です(B型全件で数えても中央値は同じ250円です)。ジョブリウムの掲載件数は2026年9月16日時点です。

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